1. 一般目標
日常診療に必要な神経内科学の病態、治療、基本的概念についての知識を身につける。
当科における疾患は脳外科、整形外科、一般内科、精神科ともオーバーラップする病態が多く、これらについても基本的知識を習得することが要求される。
- 神経疾患について診断、検査、治療、社会的ケアを含めた包括的治療計画が立てられるようになる。
- 神経学的プライマリ・ケアを習得する。
- 神経疾患患者の社会的、心理的側面まで配慮できるように心がける。
- 神経疾患患者の長期ケアについて理解し、これを実践する。
- 上記に記すように他科との連携のみならず、パラメディカルを含めた広い職種と連携できるようにする。
2. 行動目標
患者・家族との信頼関係を構築し、診断、治療、社会的ケアまで円滑に医療を進めていく。
- 基本的手技、基本的治療は一般内科に準ずる。
- 下記に示すような神経内科特有の検査について、十分な理解の上で検査計画を立て、あるいはこれを実際に行う。
- 腰椎穿刺、そのデータの解釈
- 頭部CT
- 頭部MRI、MRA
- 脳血流シンチ
- 脳波
- 神経伝導検査
- 針筋電図
- 筋生検
- 神経生検
- 基本的な治療について理解する。(内服薬、免疫吸着療法、 γ-グロブリン大量療法、リハビリなど)。
- 社会的資源(身体障害者手帳、介護保険、在宅看護、療養型介護施設など)について理解を深め、実際にこれらと連携する。
- 以下の疾患について実際に入院患者を受け持ち、症例レポートを作成する。脳梗塞、脳炎、神経変性疾患(パーキンソン病など)、免疫学的神経疾患(ギラン・バレー症候群、重症筋無力症など)
- 以下の疾患について外来、または入院診療を経験する。頭痛、めまい、脊髄症(頚椎症など)、痴呆性疾患、筋萎縮性疾患、意識障害
3. スケジュール
当科における研修は最低3ヶ月とする。研修は病棟での診療を中心に行う。