現在常勤整形外科医9名で診療を行っています。当院は日本整形外科学会の研修認定施設となっており、日本専門医機構専門医制度における整形外科専攻医研修基幹病院および関連病院(九州大学と連携)の認定も受けています。「地域医療に貢献できる幅広い見識を持った整形外科医師」を到達目標に整形外科専攻医への教育指導も行っています。
頚髄脊髄損傷、骨折・脱臼・靱帯損傷などの外傷から脊椎変性疾患・変形性関節症・関節リウマチなどの慢性疾患、高齢化とともに年々増加の一途をたどる骨粗鬆症性疾患等、多岐にわたる疾患・傷病の治療にあたっています。
近年整形外科領域における専門化、低侵襲化が進んでいます。当院でも脊椎の手術は、熟練した専門スタッフと手術器具の進歩により、より安全に手術を行えるようになり、術後の劇的改善が見られる患者さんが多くなりました。また股関節、膝関節等の人工関節置換術をはじめとする関節外科専門医も常勤しており、安定した良い成績を残しております。 多発外傷においては、外傷専門医が指揮をとり救命救急科をはじめとする他科との連携協力のもと、日常生活機能の獲得を目指して精一杯の治療にあたっております。
外来診療に関しましては、新患は基本的に紹介患者さんのみとさせていただいています。これは入院患者への十分な対応、重症患者に対する手術を含めた治療、救急患者へのスムースな対応を行うためですのでご理解いただければと思います。
火・木・金曜日は全日定例の手術日です。外来は行ってはおりますが疾患の専門医師が手術中の場合もあり、可能であれば月曜日水曜日に紹介来院していただければ幸いです。スムースな外来受診は医療連携科を通してかかりつけ医からのFAX予約です。基本的には疾患の専門医師が担当いたします。
ただし朝から緊急手術や救急対応を行っている場合もあり、外来患者さんには時間的に大変迷惑をおかけすることもあると思いますが、ご理解の程宜しくお願い申し上げます。
診療実績
令和4年度手術実績
手術総数 | 832例 | 定例408例 急患424例 |
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脊椎 | 116例 | |
手根管開放術 | 28例 | |
上肢骨接合術 | 105例 | |
下肢骨接合術 | 160例 | |
人工骨頭置換術 | 63例 | |
人工股関節置換 | 56例 | |
人工膝関節置換 | 54例 | |
関節鏡手術 | 22例 | |
骨切り術・関節形成術 | 7例 | |
靱帯再建・修復術 | 4例 | |
骨軟部腫瘍術 | 13例 | |
その他 | 204例 |
診療範囲
外傷外科 | 多発外傷、骨折、筋腱損傷、靭帯損傷など |
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関節外科 |
変形性股関節症、大腿骨頭壊死、変形性膝関節症、 膝関節障害(半月板損傷・靭帯損傷など)、関節リウマチなど |
脊椎外科 |
腰痛症、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症、 腰椎すべり症、頸椎症、環軸椎亜脱臼、 脊椎骨化症(頸椎後縦靭帯骨化症、胸椎黄色靭帯骨化症)、脊髄腫瘍など |
手の外科 | 外傷、手根管症候群、先天異常など |
腫瘍外科 | 骨軟部腫瘍 |
スポーツ外科 | スポーツ外傷、スポーツ障害 |
小児整形外科 | 先天性股関節脱臼、先天性内反足 |
主な治療
- 骨折に対する骨接合術・創外固定術(重度四肢外傷に対する固定や変形矯正)
- 脊椎疾患に対する除圧術やインスツルメンテーションを用いた脊椎固定術など
- 関節疾患(股関節・膝関節・手の外科・足の外科)に対する骨切り術(関節温存手術)
- 人工関節置換術(股関節・膝関節 その他肘関節・手指など)
- 関節鏡下手術(膝関節・足関節・肩関節・手関節)
- 関節鏡視下半月板切除術・縫合術・靭帯再建術など