栄養管理科は、医師、管理栄養士、給食委託職員で入院中の患者さんの栄養管理を担当しています。心をこめて安全でおいしいお食事の提供、ならびに治療効果の高い栄養管理をめざしています。
栄養管理科の理念
- 安全でおいしい食事を提供します
- 治療効果の高い栄養管理をめざします
食事について
当科では、医師の指示に基づき、食事療法を必要とする患者さんには特別治療食を、食事制限のない一般の患者さんには一般食として、個々の患者さんの病状に適したお食事を提供しています。
入院中は管理栄養士がベッドサイドに訪問し、治療食の説明を行い、患者さんから直接お食事についてのご意見を伺うことで、より食べやすいお食事がお出しできるように努めています。
また、食物アレルギーをお持ちの患者さんへは、アレルギー対応のお食事を提供しますので、入院前にスタッフへお申し出ください。
配膳時間
- 朝食:8時 昼食:12時30分 夕食:18時
食種
一般食 | 基本食 軟食 幼児食 小児基本食 離乳食 経口流動食 嚥下食 ひなた食 産後食 |
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主な対象疾患 | ||
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特別食 | エネルギー調整食 | 糖尿病 肥満症 脂質異常症 高血圧 |
ナトリウム調整食 | 高血圧 狭心症 心不全 心筋梗塞 | |
蛋白調整食 | 肝不全 腎不全 急性・慢性腎炎 | |
小児蛋白調整食 | 小児腎炎 | |
カリウム蛋白調整食 | 腎不全 | |
脂肪調整食 | 膵炎 胆嚢炎 肝炎 | |
易消化食 | 外科術後、消化器疾患 | |
貧血食 | 貧血 | |
産後食 | 妊娠糖尿病 妊娠高血圧症候群 |
嚥下食について
摂食・嚥下機能の低下に配慮したお食事です。日本嚥下リハビリテーション学会「学会分類2021」に準じています。看護師、言語聴覚士と連携して患者さんの嚥下能力に適したお食事を提供しています。
嚥下食1
〈学会分類1jに準拠〉
嚥下食2
〈学会分類2-2に準拠〉
嚥下食3
〈学会分類3に準拠〉
嚥下食4
〈学会分類4に準拠〉
行事食について
季節ごとの行事やお祝いの日には、行事食を提供しています。また、宮崎県郷土料理を取り入れた食事なども提供しています。
郷土料理
行事食
クリスマス
正月三が日
ひなた食について
悪性腫瘍治療の副作用による食欲低下がみられる患者さんを対象としたお食事です。
体力の低下を防ぐとともに、治療効果を高めることを目的としています。めん類やサンドイッチなど1品でも摂れる栄養バランスのよい献立と、少量で小さいおかずの種類が多い献立を組み合わせています。
1品バランス料理
多品料理
産後食について
令和5年8月からご出産された方向けのお食事を開始しました。
これまでの患者さんと同じ内容のお食事から産後の身体の回復のために必要な栄養を考慮し、入院中の楽しみとなるよう、うつわを変えて3時のおやつ付きの特別なメニューとなっています。
また、お祝いとして、出産後の希望日の夕食に心ばかりのお祝い膳を用意しています。
出産後のお食事
お祝い膳
栄養管理について
当科では、特別な栄養管理を必要とする患者さんに栄養管理計画を作成し、患者さんのからだの状態に応じて必要な栄養を提供できるよう努めています。
また、検査値・身体計測値、食事摂取状況等を管理栄養士が定期的に確認し、患者さんの栄養状態を評価しています。
個別栄養食事指導(入院・外来)
治療のために、患者さん一人一人の病態に合わせた個別の栄養食事指導を実施しています。(予約制)
必要に応じて、ご家族にもご説明します。
栄養教室
- 糖尿病教室
日時:毎週月・木 午後2時より
場所:栄養相談室
内容:医師・看護師・管理栄養士・理学療法士による講話 - 腎臓病教室
日時:毎月第2・第4木曜日 午後3時30分より
場所:栄養相談室
内容:医師・薬剤師・管理栄養士による講話 - 心臓病教室
日時:毎月第4金曜日 午後2時より
場所:6北病棟
内容:管理栄養士による講話
栄養サポートチーム(NST)について
NSTとは、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、歯科医師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がそれぞれの専門性を活かし、患者さん一人一人に適した栄養療法を検討するチームです。
栄養障害の改善や、静脈栄養から経腸栄養、経口栄養への移行を目指して治療を進めている患者さんを対象に、定期的に輸液管理、栄養摂取状況、各種検査結果、リハビリテーションの状況等をアセスメント・評価し、病気の早期改善、感染症等の合併症予防に取り組んでいます。
患者支援センターでの栄養管理について
令和5年9月から2階の患者支援センターに管理栄養士が常駐しています。
入院前から手術目的の患者さんや、栄養状態や食事の情報から栄養面でサポートが必要な患者さんに対して、適切な食事が提供でき、食事面で安心して入院していただくための支援を行っています。
また、退院後も病棟管理栄養士と連携して地域で安心して生活できる支援を行います。
緩和ケアチームについて
がんの患者さんとそのご家族の身体的・精神的苦痛を速やかに適切に緩和することを目的とし医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、臨床心理士等で構成されたチームです。
治療や療養において、食事や栄養管理は大変重要です。病棟ラウンドで患者さんの声を聞きながら、カンファレンスを重ね、症状の緩和と食事の支援を行っています。
ほっとスープの提供
緩和ケアの一環として、がん治療の副作用等により食の進まない患者さんへ、精神的に安らいでいただくことを願い、“ほっ”とスープを月2回提供しています。
◆材料◆ 5人分
・玄米 40g
・昆布 5cm角のもの1〜2枚
・梅干し 1個
・水 500ml◆作り方◆
1.鍋を熱し玄米をやや弱火で全体が小麦色になるまで20~25分炒る。2.その後、玄米、昆布、梅干し、水を中火にかける。煮立ったら、弱火で約30分、玄米の良い香りがたってきたら完成
あなたのために
-いのちを支えるスープ-
(文化出版局)レシピ参照
がんの患者さんへ(退院後の食事)
体調の悪い時、食事がなかなかとれないこともあると思います。そんな時でも、体力を維持するために、また、感染などを防ぐためにも、栄養が不足しないよう食を楽しみ、工夫できるレシピ入りのちらしを作成しました。
在宅での参考にご活用ください。また、栄養相談も外来で行っていますので、食事でお困りの方は主治医にご相談ください。
院内自主活動について
入院・外来の患者さんと職員の健康を後押しできるように、院内の食環境の整備を行っています。
⚫︎栄養サポートコーナー(1階コンビニエンスストア)
食欲不振のある患者さんなどに気軽に試していただけるよう、栄養補助食品のコーナーを作っています。
⚫︎POPの掲示
バランスの良い食事をとる後押しになるように、様々なPOPを掲示しています。
1階コンビニエンスストアでは主食・主菜・副菜コーナーをわかりやすくしているので、見つけてみてください。プライスバーにもご注目ください。
1階イートインコーナー、各病棟のデイルームにも卓上POPを置いています。
⚫︎かわら版の配布
間食の内容やコンビニでの食事の選び方など、日々の食事のポイントを紹介しています。
かわら版は各部署に配布したり、病棟待合室に掲示したりしています。