宮崎県立宮崎病院 呼吸器内科では、下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を承りますようお願い申し上げます。
研究課題名
気管支内視鏡検査(EBUS-TBNA/EUS-B-FNA)によるリンパ系腫瘍の診断に関する因子の検討のための後ろ向き研究
1. 研究の概要
リンパ系腫瘍は全身のリンパ組織が腫脹し様々な症状を呈する血液疾患です。リンパ系腫瘍の診断では腫大したリンパ組織を十分量採取することが必要となります。しかしまれに縦隔領域のみを中心にリンパ節が腫大してリンパ系腫瘍が疑われる場合があります。このような場合には体表からの採取は困難であり、気管支内視鏡を用いたリンパ節針生検を必要があります。経気管支的なアプローチで行う EBUS-TBNA では経気管支から超音波で腫大したリンパ節を確認し針生検を行いますが、処置中の咳嗽が出血、呼吸状態によ ってはリンパ系腫瘍の診断に十分量の検体を採取することが困難な場合があります。最近では経食道的にアプローチを行う EUS-B-FNA が登場しました。経食道的に検査を行うことで処置中の咳嗽が抑えられ、その結果穿刺回数が増え、結果的に検体を多く採取することができ、リンパ系腫瘍の診断につながる可能性が高くなっている可能性があります。これまでにリンパ系腫瘍を疑う症例に対して実施したEBUS-TBNA,EUS-B-FNA の検査内容を検証し、その穿刺回数や診断率、気管支鏡による合併症の有無、リンパ系腫瘍治療の可否を検証することでリンパ系腫瘍の気管支鏡検査での診断に関連する因子や有用性を明らかにすることを目的とします。
2. 目的
当院でリンパ系腫瘍が疑われ気管支鏡検査(EBUS-TBNAまたはEUS-B-FNA)を行った症例について後方視的に解析・検討することでリンパ系腫瘍の診断における気管支鏡検査の診断に関連する因子やその有用性を確認し日常診療に生かしたいと思います。
3. 対象者
当院にて2010年からこれまでにリンパ系腫瘍が疑われ気管支鏡検査(EBUS-TBNA またはEUS-B-FNA)が行われた症例が対象です。
4. 方法
対象となる方のカルテ情報から年齢、性別、基礎疾患、検査内容、診断の有無、検査による合併症、診断結果、予後などの情報を利用させて頂き、情報の解析を行います。
5. 個人情報の保護・外部への試料・情報の提供
データについては病歴、年齢、性別および血液・生理・画像検査データを取り扱いますが、対象となる方の個人を同定できる情報は一切使用しません。
6. 費用負担
この研究を行うあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。
7. 利益及び不利益
この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。
8. 研究成果の公表
この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表する場合があります。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。
9. 参加拒否したい場合の連絡先
この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。また、参加拒否をしたい場合は2023年3月31日までに申し出てください。
10. 疑問や質問があった場合の連絡先
この研究に関して疑問や質問があった場合は下記連絡先へ遠慮無く連絡をお願いいたします。
連絡先
宮崎県立宮崎病院 呼吸器内科 姫路大輔
0985-24-4181 (代表)