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平成10年3月某日午前10時過ぎの県病院外来待合い室風景です。以前の込み具合が嘘のような静けさです。平成10年1月から全科院外処方箋になり薬での待ち時間が短縮され、平成10年2月から全科再来時間予約制になり患者さんの都合のいい受診時間を予約出来るようになったためです。久しぶりに受診された患者さんが、混雑が無くなったのをみて「県病院の患者も減ったもんじゃ」と言われたとか。患者さんの数は変わっていないのです。
医学の豆知識【腰痛について】
リハビリテーション科部長 徳久俊雄
2年後には21世紀です。ご存知のように超高齢化社会の登場です。どんなによい機械でも長年使い込めばポンコツ化します。人間の体の要である腰もその例外ではありませんし、腰の骨のサポーター役である背筋や腹筋も弱ってきます。
従ってお年寄りの腰痛は増えることはあっても減ることはないと考えられます。
さらに社会の発達に伴う省力化によって、人間の筋肉が発達不良になり、ちょっとした腰への負担にも耐えられず、すぐ腰痛を起こすようになります。またストレス社会は心のコリや腰痛もおこします。
腰痛は生命を脅かすような重大な疾患ではありませんが新たな現代病ともいえます。風邪のような国民病といっても過言ではありません。
腰痛の予防のために、一般の外来で充分な説明や指導する時間がありません。
理想的には腰痛スクールのような形で発足させて、腰痛の治療に不可欠である腰痛の原因についての説明や、腰部のしくみや坐骨神経のはしり方、腰痛予防のための日常生活での注意や生活の知恵を教え、腰痛体操の集団指導も行って、一人一人に身につけていただくのが最善です。
以上の主旨は、自分自身も老化による腰痛に悩んでおられで、脊椎外科の権威である慶大平林教授のご意見です。我々一般の整形外科医もまったく同意見です。
現状は情報社会です。テレビや新聞、雑誌、カルチャーセンター等で腰痛の予防についての情報を得ることはできます。
皆様も知識を身につけたうえで、腰背筋のストレッチや腰痛体操、ダンベル体操、ウォーキング、水泳等を行われては如何でしょうか?そのような余裕はないと言われる方は、せめて寝る前に10分間位、静かなる腹式呼吸と軽い腰背筋ストレッチをお勧めします。