宮崎県立宮崎病院

病理診断科研修カリキュラム

病理診断科研修カリキュラム

  • 診療部長:丸塚 浩助
  • 研修実施担当者:丸塚 浩助・島尾 義也

教育施設として認定を受けている学会

日本病理学会、日本臨床細胞学会

診療部の概要

【体制】

 病理専門医・研修指導医2名、臨床検査技師6名(うち、細胞検査士3名)、事務系職員2名で構成されている。

【業務】

 病理診断には、病理解剖・病理組織診断・術中迅速診断・細胞診が含まれる。病理解剖は2名の専門医が分担するが、組織診断はすべてダブルチェックしている。基本的にひとりの病理専門医(現在は曜日割りされている)が受付された検体の切り出しを行い、一次診断を行い、他方の病理専門医が最終診断を行う。細胞診は2名の細胞検査士がダブルチェックでスクリーニングした後、陽性・疑陽性症例は2名の病理専門医が最終診断を行う。
 平成24年1年間で、病理解剖10件、病理組織診断依頼件数4,540件、迅速病理組織診断254件、細胞診断6,022件。
 病理解剖が行われた症例は基本的に全ての症例において、剖検症例検討会(剖検所見会)を開催する。剖検所見会は臨床主治医および指導医出席のもと行われる。

研修の特徴

 病理解剖・外科病理診断業務を通じて、疾患の病態、基本的な病理学的変化とその捉え方、考え方を学ぶ。外科病理診断の検体提出は17診療科に及び、約1/3が婦人科検体であるが、乳腺疾患や血液悪性腫瘍症例も多く、スタッフの幅の広い専門性・見識を背景として、垣根のない指導のもと、研修できるのが特徴である。

研修目標

【一般目標(GIO)】

  • 病理診断の臨床医学における役割・意義・重要性を理解する。
  • 各症例の診断・治療における病理と臨床各科との連携の重要性を理解する。
  • 疾病を臨床と病理所見の両面から理解し、各疾患の病態を具体的に、深く理解する。
  • 病理解剖・生検手術検体・細胞診断検体の取扱いおよびそれらの診断を通して病理診断業務の流れを理解する。

【個別行動目標(SBOs)】

(1) 病理組織診断・細胞診断を実施あるいは指示し、結果を理解できる。

  • 適切な固定法を理解している。
  • 適切な切出しが行える。
  • 適切な特殊染色の選択とその結果が理解できる。
  • 基本的な組織学的所見を把握し、診断を導ける、または理解できる。
  • 肉眼所見を捉え、組織所見との対比ができる。
  • 術中迅速診断の適応、標本作成過程、診断の限界を理解できる。
  • 細胞診の検体処理過程を理解し、検体採取、処理の良否が診断に及ぼす影響を認識する。
  • 基本的な細胞診所見を把握し、診断の意味が理解できる。
  • 病理解剖における肉眼、組織所見を把握し、剖検診断をまとめることができる。

(2) 全人的理解に基づいて、末期医療を実施できる。
 剖検の意義を認識し、遺体および遺族に対して、礼を失することなく丁重に接することができる。

(3) チーム医療を理解し、必要に応じて実施できる。

  • 上級医の指導のもと、適切な診断ができる。
  • 専門医へのコンサルテーションができる。
  • 臨床医と連絡をとり、適切な情報交換ができる。
  • 医師以外の医療従事者と強調して仕事ができる。

研修方略

【研修の実際】

 研修医は診断業務を中心に行い、病理解剖が行われる場合はすべての業務に優先される。
 診断業務は、その日の担当者から能力に応じて担当する診断症例が分配され、その症例についての診断原案を作成する。診断原案は病理組織診断と病理肉眼・組織所見を記載する。指導医の検閲を受け、最終診断を行う。上級医の中間検閲を受けても良い。
 術中迅速診断・切り出しには全て参加する。
 研修期間中に行われる病理解剖には全て、執刀医もしくは補助者として参加する。研究期間中に最低でも1症例以上の剖検所見会を開催し、剖検報告書を作成する。

【指導医および指導体制】

 診断業務および病理解剖それぞれ日割り・曜日割りで担当者が決まっており、割り振られた診断・解剖症例については、それらの担当者が責任を持って、最終診断までの補助を行う。確定診断が行えない場合、疑問が残る場合・難解例等については、国内外の専門家へコンサルトし、意見を求めることが出来る。

【勉強会やカンファレンスなどの研修教育活動】

各種カンファレンスには積極的に参加する。
日本病理学会(総会、秋期大会、サマーフェスタ)、IAPセミナー、九州・沖縄スライドコンファレンス日本臨床細胞学会(総会年2回)、日本臨床細胞学会九州連合会・宮崎県臨床細胞学会、ほか

【週間スケジュール】

  午前 午後
月曜日 8:15~12:00 診断・検閲
10:00~ 細胞診最終診断
13:30~ 外科標本切り出し(丸塚)
15:00~17:15 診断・検閲
火曜日 8:15~12:00 診断・検閲
10:00~ 細胞診最終診断
13:30~ 外科標本切り出し(島尾)
15:00~17:15 診断・検閲
16:00~ 剖検所見会(不定期)
17:30~ 外科症例カンファレンス
水曜日 8:15~12:00 診断・検閲
10:00~ 細胞診最終診断
11:00~ 腎生検カンファレンス(不定期)
13:30~ 外科標本切り出し(島尾)
15:00~17:15 診断・検閲
17:00~ 産婦人科症例カンファレンス
木曜日 8:15~12:00 診断・検閲
10:00~ 細胞診最終診断
13:30~ 外科標本切り出し(丸塚)
15:00~17:15 診断・検閲
16:00~ 泌尿器カンファレンス(隔週)
17:30~ 呼吸器合同カンファレンス
金曜日 8:15~12:00 診断・検閲
10:00~ 細胞診最終診断他科との検討会
13:30~ 外科標本切り出し(島尾)
15:00~17:15 診断・検閲
16:30~ 乳腺カンファレンス(隔週)

☆切り出し担当は学会・講義等により、随時変更することがある。

研修評価

  • 日々の病理診断業務を通して、研修実施内容・研修目標の到達度を評価する(観察記録)
宮崎県立病院群卒後臨床研修(フェニックスプログラム)
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