宮崎県立宮崎病院

総合診療科の紹介

総合診療科の紹介


総合診療科
石井 義洋

 総合診療科(総合内科・病院総合診療)は高齢医療、複合診療へのマネージメント、専門医の偏在(総合内科医の不在)、救急医療の強化などを背景に2015年4月に新設された科です。2017年4月現在でスタッフ2名+後期研修医1-2名+初期研修医数名でチームを作り、診断を中心に臓器別専門医と連携をとりながら入院治療を行っています。

 当科の主な役割は、病院と地域のニーズに合わせて①ゲートキーパー(内科初診外来、救急外来からの内科コンサルト)、②診断未・難症例や複合疾患の対応(不明熱、呼吸困難、頭痛、腹痛、関節痛、倦怠感、体重減少などの不明な症状・所見・検査値など)、③専門医不足・不在領域のカバーの3つです。ある程度の経験を積んだ内科医であれば、内科一般的なことを広くできるようになるとは思いますが、当科では『内科医であれば誰でもできる診療』の一歩先を目指しています。難症例や複雑な症例への対応、また、最善の医療を提供するためには、『なんとなく知っている』ではなく、『熟知している』まで求められます。内視鏡検査やカテーテル検査や癌治療などの専門的な知識や技術はありませんが、幅広い知識や経験によるところの多い複雑な症例の診断に関しては、臓器別専門医と密に連携をとり、カンファを通じてディスカッションを行い、常に最善の医療・判断を提供できるように努力しています。毎週火曜日は内科合同カンファレンスを、木曜日には不明熱や原因不明な疾患を取り扱うことの多い感染症科、膠原病科とのカンファレンスを、金曜日には救急科とのカンファレンスをしています。

 また、同時に医学生・研修医教育も当科の大事な仕事の一つと考えています。主に救急外来と内科外来、病棟での仕事が中心になりますが、各専門科にとらわれない研修を積み、将来どの科に進んでも大切となる内科医としての基盤を身につけることができることが当科研修の特長であると考えています。

当科の主な仕事
  1. 内科外来
  2. 病棟管理
  3. 救命救急科と連携した救急対応
  4. 医学生・研修医教育

1. 内科外来(新患、紹介患者、再診患者)

 軽症から重症まで様々な重症度と主訴で来院される内科外来患者(紹介患者含む)の診療を担当します。当院が各臓器別専門医の揃った総合病院であることの利点を生かしつつ、総合内科医としての横断的な診断能力を発揮することができます。また、診断を得意とする科でもありますので、地域の医療機関や他科からの原因不明で診断のついていない症状を呈する患者さんも多いです。

2. 病棟管理

 基本は主治医制ですが、チーム内で情報を共有してチームで診療しています。ICU患者では救急救命医と連携をとり、特定の臓器に関わる疾患では臓器別専門医とも連携をとりながら診断だけでなく入院治療も行います。

3. 救急科と連携した救急対応

 平日日勤帯を中心に救急救命科と連携した救急対応を行っています。また、救急医が救急医療に専念することができるために、診断のついていない内科患者の初期診断・入院加療の受け皿になることも当科の役割の一つです。救急の場面での判断力・動き方は、どの内科医にとっても重要です。ERや集中治療を得意とする救急救命科と連携して救急対応を行います。

4.医学生・研修医教育

ベスト指導医賞受賞

平成28年度宮崎大学医学部卒後臨床研修センター
ベスト指導医賞受賞

ベットサイドTeachingだけでなく、入院患者・外来患者のカンファレンスを毎日行い、チーム内での治療方針の確認、情報(医学的知識など)の共有を行います。
カンファでは特に研修医が学ぶべきポイントやピットフォールを強調するようにしています。
『診断は上級医の先生がして、(自分たち)研修医は指示通りに動くだけ』ではなく、上級医と一緒になって初期診療から診療して頂く機会を設けています。
また、医学生には積極的に外来参加やプレゼンテーションをする機会を設け、傍観者にならず主体的に医療に参加してもらうようにしています。
実際に感想を聞くと『頭を使って大変だけど、勉強になって楽しい!』という先生がほとんどです。

5.週間スケジュール

週間スケジュールの例は表のとおりです(表1)。毎日朝と夕にはベットサイドで回診を行っております。それ以外も総合診療科ではチーム内でのディスカッションや内科全体カンファレンス、他科とのカンファレンス(例:感染症、膠原病内科、救急科)、抄読会をする時間を設けております。Off the jobでの研究会・勉強会・講習会も多数ありますので、自由に参加してもらっています。

 
午前 A 外来
B 病棟/救急
B 外来
A病棟/救急
A 外来
B 病棟/救急
B 外来
A 病棟/救急
A 外来
B 病棟/救急
午後 A 外来
B 病棟/救急
B 外来
A 病棟/救急
内科合同カンファ
A 外来
B 病棟/救急
感染症科・膠原病科合同カンファ
B 外来
A 病棟/救急
救急科合同カンファ
A 外来
B 病棟/救急
症例検討会

(表1:週間スケジュールの例 A:Aチーム B:Bチーム)

6.研修プログラム

2つの後期研修プログラムを整備しています(総合内科専門医取得プログラム、総合診療科専門医取得プログラム)が、将来、開業や診療所勤務などの地域医療に興味のある医師、専門科に進む前に救急と内科を学びたいと考えている医師などを対象にした短期間のプログラムも準備しています。

7.病院見学

最後に当科と県内外の他の総合診療科との違いは、①県内有数の救急車搬送件数を誇る救命救急科との連携がとれていること(救急なくして総合診療なし)、②臓器別専門医が揃っている環境で研鑚を積むことができること(臓器別専門医なくして総合診療なし)、③初期診療~診断、治療までを学べること(内科外来+救急外来+病棟管理)、④情熱と経験豊かな指導医がいることです。宮崎県ではこのような教育的に優れた環境はあまりないようです。
 私自身が縁もゆかりもない宮崎で総合診療科(総合内科・病院総合診療)をはじめていますので、是非一度、気軽に見学にきてその目でご判断頂ければと思います(見学は随時受け入れていますので、お気軽にお問合せください)。

(当科の日常の風景)

救急・総合診療センター

お問い合わせ:電話0985-24-4181
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